三博士の顕現日
 

三博士の顕現日(1月6日)

 年があけた1月6日は公顕節、三聖王Heilige Drei Koenige の祝日です。イエス・キリストの誕生を祝福するため、東方三博士が光輝く星の方角に向かって歩き、キリストのいる馬小屋を来訪したことを意味します。この祭日ではシュテルン・ジンゲン(Sternsingen=星を歌う)という風習があり、子供たちは3人一組となって冠をかぶり、マントを羽織って東方の三聖王に扮します。そして三聖王に扮した子供たちは歌を歌いながら近所の家々を回り、お金やケーキをもらうのです。3人の王の先頭には杖の先に大きな星をつけた子供が先導していることから、三聖王のことをシュテルンジンガー(Sternsinger=星の歌い手)とも呼んでいます。
 三聖王の名前はカスパルCaspar、メルヒオールMelchiorとバルタザールBalthasarと言い、後者は肌が黒い博士です。仮想した子供たちは、家のベルを鳴らすと家主によって室内へ案内され、クリスマスツリーの前でクリスマスキャロルや新年の歌を歌い、お礼にお菓子やお金をもらいます。3人のシュテルン・ジンガー(三聖王)によって訪問された家には、三聖王が今年も家を祝福しに来てくれたことの証として、必ずドアに白いチョークでC+M+Bと記されます。このC+M+Bはよく三聖王のイニシャルとして間違えられますが、実は "Christus mansionem benedicat"すなわち、「キリストよ、この家を祝福したまえ」という意味になります。そしてC+M+Bの前後には新しい年の西暦が記入されます。(2003年の場合は「20 C M B 03」となります。)

 このような伝統が実際に残っているのは、大変貴重で素晴らしいことで、チロルの人々の中にキリスト教の信仰が深く生きていることを感じさせられます。 このシュテルン・ジンゲンの行事は子供たちによって行なわれる新年の風物詩となっています。また、この日をもって一ヶ月余りのクリスマス行事が終わりを告げ、色あせたツリーは町から姿を消して行きます。